超音波溶着機 SONOPET JⅡ1500シリーズ 発振器ユニットプレス付きモデル[Sタイプ/Bタイプ]

超音波溶着機 SONOPET JⅡ1500シリーズ 発振器ユニットプレス付きモデル[Sタイプ/Bタイプ]
超音波溶着機 SONOPET JⅡ1500シリーズ 発振器ユニットプレス付きモデル[Sタイプ/Bタイプ]
超音波溶着機 SONOPET JⅡ1500シリーズ 発振器ユニットプレス付きモデル[Sタイプ/Bタイプ]
超音波溶着機 SONOPET JⅡ1500シリーズ 発振器ユニットプレス付きモデル[Sタイプ/Bタイプ]

1概要

カテゴリ
超音波応用技術
製品分類
超音波ウェルダー プレス付きモデル
小型~中型ワークの溶着に適した専用プレス付きモデルの超音波溶着機です。多彩な溶着モードとデジタル定振幅制御により安定した溶着品質を確保します。パネル操作に加え、溶着管理ソフトウェアとの連動で溶着状態のグラフ表示や歩留まりの確認もできます。成形品の伝達溶着、シートや不織布の直接溶着、インサート、スポット、ピアス、ゲートカットなど幅広い用途に利用できます。オプションにより、産業用ネットワーク通信への対応も可能です。

2製品の特長

・プレスタイプの組み合わせオプション
・産業用ネットワーク対応可能(EtherNet/IP・CC-Link IE・CC-Link)
・Bluetooth通信対応
・ロードセルによる実荷重制御(Sタイプ)
・リニアエンコーダによる沈み込み制御(Sタイプ)
・デジタル定振幅制御による溶着の安定性
・多彩な溶着モードの組み合わせ
・溶着条件記憶や溶着結果の保存

3製品詳細

主な機能

  Sタイプ Bタイプ
発振制御 時間(1ms分解能)
エネルギー(0.001J分解能)
ピークパワー(1W分解能)
沈み込み(1μm分解能)
AND/ORの組み合わせ制御
連続発振
NG項目 時間、エネルギー、ピークパワー
沈み込み、荷重、保持沈み込み、総沈み込み
保持時間、総距離
エラー判定 速度、距離、下降時間、エア圧 速度、距離、下降時間
保持制御設定 時間、沈み込みのAND/OR 時間のみ
溶着管理ソフト J-Tool

Sタイプ

ロードセルによる実荷重での溶着管理
荷重値を直接検出し溶着条件に反映することで明確な溶着条件の設定が可能となり、安定した品質管理を実現します。
リニアエンコーダによる沈み込み管理
分解能1μmのリニアエンコーダを搭載し、より細かな溶着沈み込み量の数値設定が可能です。 また、スケール原点を起点とした沈み込み制御を選択することで、溶着後の製品高さの均一さがもとめられる用途に対応します。
高強度角型スタンド(JⅡP50S)
レール構造でプレス高さ調整時の位置ずれを低減。自重キャンセル効果によりハンドル操作が容易。
低荷重溶着条件設定(JⅡP30S)
自重バランス機構を標準搭載しているため、低荷重での溶着条件設定が可能です。 低荷重条件でもプレスが応答良く動作することで、サイクルタイムの短縮が図れます。

Bタイプ

シンプルな構成でコストパフォーマンスに優れる
加圧力の調整はレギュレータで行うシンプルな構成です。 発振開始位置の調整は距離数値入力または、自動検出方式の2式を標準搭載の為段取り替え時に複雑な調整作業の必要はありません。

プレス装置の組み合わせオプション

お客様の用途に合わせてプレスユニット構成の組み合わせが可能
プレス装置の組み合わせオプション

共通機能

デジタルPLLによる周波数自動追尾制御
高速・高性能なデジタル信号処理による発振周波数の自動追尾方式を採用し、安定で信頼性の高い発振制御を実現しています。
周波数サーチ機能
工具ホーンや使用環境に合わせた最適な発振周波数を、発振器のパネル操作や外部信号により自動的に探索して設定します。また、発振開始の周波数を任意に設定することもできます。
多彩な溶着モードの組み合わせ
時間、エネルギー、ピークパワー、沈み込みの単一もしくは組み合わせ制御(AND/OR制御)が可能です。また、連続発振など多彩なモード設定による溶着制御が可能です。(機種により設定可能なモードが異なります)
溶着条件記憶や溶着結果の保存
最大32通りの溶着条件を発振器内部で記憶可能。また、溶着結果は650万件以上の保存が可能です。
産業用ネットワーク対応可能
従来の外部I/Oも選択可能ですが、EtherNet/IPや、CC-Link IE、CC-Linkなどの産業用ネットワークを活用することで、省配線化やデータの一元管理による生産性の向上に貢献します。
省配線の実現
産業用ネットワークによる省配線化のイメージ 拡大する
生産性の向上
産業用ネットワークによるデータ一元管理のイメージ 拡大する
デジタル定振幅制御による溶着の安定性
負荷時の工具ホーンの振幅を一定に保つことにより、溶着やカシメの安定性を向上させ、溶着時間を短縮することができます。また、デジタル制御により振幅の挙動を調整する事も可能です。
効果のイメージ
デジタル定振幅制御による溶着の安定性イメージ
多様な保護機能
様々な異常検出機能により、発振器と振動部ユニットを保護します。
デジタル・パラメータ設定によるメンテナンス
発振器内部のアナログ調整を排除することにより、迅速な保守サービスに対応します。
VFDによるユーザインターフェース
表示言語は日本語、英語、中文に対応しています。
通信ポート
溶着管理ソフトウェアとの接続※1により、装置の状態監視や溶着条件設定、溶着データの収集が可能です。また、USBメモリ※2を使用して溶着データの収集もできます。
※1 EthernetまたはUSB Type-B
※2 USB Type-A
Bluetooth通信対応
スマートデバイスとの接続が可能。状態監視や溶着条件の簡易設定を行うことができます。
Bluetooth通信対応

アプリケーション

使用している業界は幅広く、自動車の部品や各種容器、医療機器、生活用品、玩具、家電の溶着などに用いられています。
自動車
ルーフ・エンブレム・フロアマット・ピラー・サンバイザー・リフレクタ・フォグランプ・パーキングブレーキ・シートベルトなど
医療/衛生
マスク・ガウン・ダイアライザー・歯ブラシ・おむつ
電機・電子
冷蔵庫・掃除機・洗濯機・加湿器・浄水器フィルター・冷水筒・ファン・コネクタカバー
包装・容器
プラダン・化粧品容器・エアゾールボトル・各種フィルム
日用品
クリアファイル・インクカートリッジ・オフィスチェア・ボールペン・玩具

溶着工法の例

19kHzの超音波溶着機は特に伝達溶着に優れた特性を持っており、成形品の組立溶着に多く使用されています。
また、高出力化が可能であるため高加圧などの負荷が高い溶着にも対応できます。
28kHzの超音波溶着機は表面上の加工に優れており、カシメ組立や直接溶着(シール溶着)に適しています。
伝達溶着(溶着組立)

成形品同士を溶着して組み立てる方法。プラスチックを重ね、ホーンを押し当てながら超音波振動を与え、接合部分を発熱させて溶着する。

直接溶着(シール)

超音波ホーンを押し当てた部分をホーン先端形状のまま溶着する方法。
押し出しチューブ、ボトルなどの成形品やシートのシールなどに使用される。フィルムや不織布の連続溶着・溶断も可能。

ゲートカット

超音波ホーン先端を成形品のランナー部分に押し当てて振動を加え、瞬時にゲートから切り離し部品を仕上げる方法

金属インサート

金属部品をプラスチック成形品の穴に圧入する方法。ほかの方式に比べ熱による変形が少なく、加工時間が短い。

ラップバット溶着

フィルムの端部を微量重ね合わせ、一枚分の厚さに溶着する方法。エンドレスシートのつなぎ目を溶着する際に使用される。

スポット溶着

重ねた2枚のプラスチック板を局所的に溶着する方法。溶着デザインは不要となるが、ホーン先端をプラスチックに食い込ませる必要があり、溶着する板材等の厚みは制限される。

発振器

発振器 JⅡ1510 JⅡ1530
タイプ S/B
発振周波数(kHz) 19.15 28.5
最大出力(W) 1500
電源入力(V) AC200~240(単相)
外形寸法W x D x H(mm) 370×420×150
質量(kg) 約3.5 約1.2
対応プレス装置 JⅡP50 JⅡP30
規格適合 国内電波法/CEマーキング(EMC指令・低電圧指令)/FCC  ※CEマーキング対応はプレス装置Pタイプのみ

※記載されている製品は、予告なく仕様・寸法が変更になる可能性がございます。

プレス装置

プレス JⅡP30 JⅡP50
対応発振器 JⅡ1530 JⅡ1510
タイプ S B S B
シリンダ径(オプション) φ32(φ20、φ25、φ40) φ50(φ63)
プレス加圧力
(シンリンダ径標準時)(N)
10~510 最大510 50~1300 最大1300
 供給圧力範囲(MPa) 0.25~0.7
有効ストローク(mm) 20~70 15~70 30~120 15~120
外形寸法W×D×H(mm) 300×450×1050 300×430×1025 420×700×1320
オープンハイト(mm) 55~315 65~325 130~390 100~390
質量(kg) 約30 約28 約86 約75

※記載されている製品は、予告なく仕様・寸法が変更になる可能性がございます。

超音波溶着機の基本構成

超音波溶着機は主に発振器・振動部ユニット・プレス装置・工具ホーンの4つによって構成されています。工具ホーンは、振動部で発生した振動を増幅しワークに伝達することで溶着を行います。また、プレス装置を使用せず、発振器・振動部ユニット・工具ホーンの組み合わせで利用されることもあります。

本製品の構成

発振器
高周波電力の供給と共に、共振周波数の制御などを行います。
プレス装置
荷重や溶着時の沈み込み量などを制御するための装置です。
振動部ユニット
発振器から供給される高周波電力を機械的な振動に変換します。使用する周波数に応じた振動部ユニットを使用します。プレス付きモデルの場合、プレス装置に搭載されます。
工具ホーン
振動部ユニットに接続します。振幅(振動)を増幅し、ワークに伝達することで樹脂を溶融、加工します。設計した周波数と異なる機器では使用できません。