超音波溶着のメリットと利用例

POINT

汎用性が高く、様々な業界で利用されている

超音波溶着機を使用している業界は幅広く、自動車の部品や各種容器、医療機器、生活用品、玩具、家電の溶着などに用いられています。

超音波溶着のメリット

超音波溶着は、生産工程において非常に効率的な技術であり、特に高精度・高品質な溶着が可能で、製品の品質向上と不良率の低減に貢献します。また、熱や化学物質を使用せずエネルギー効率が良いため、環境への負荷を軽減し、企業のサステナビリティにも寄与します。さらに、超音波溶着は非常に短時間で溶着が完了し、生産ラインのスループットを向上させ、製造コストを削減することができます。加えて、可動部品が少ないためメンテナンスが容易で稼働率も最大化され、プラスチックや金属など多様な素材にも対応可能なため、製品設計の自由度が広がります。このように、超音波溶着は効率性、コスト削減、品質向上の面で非常に優れた選択肢となり、これからの生産ラインの競争力強化に向けて大きなメリットを提供します。
超音波溶着のメリットを簡単にまとめます。

  • 汎用性に優れ、熱可塑性樹脂であれば殆ど全てに適用できます。
  • 溶着時間は通常1秒以下と短時間での加工が可能です。
  • 消耗品が殆ど無く、ランニングコストが少なく済みます。
  • 連続溶着や多点同時溶着の構成も可能です。
  • 電力を要するのは発振時のみであるため、とてもECOな装置です。
  • 繰り返し精度に優れ、同等品質の製品を安定して生産できます。
  • 目的に応じた自動機への組込みも容易です。

身近な超音波溶着

超音波溶着の使用例では、身近なものとして不織布マスクや使い捨てのガスライターがあります。
不織布マスクの外周についているミシン目や、耳ひもの付け根の跡は超音波溶着によるものです。ガスライターでは「透明の容器」と「着火部の部品」をネジや接着剤などを使わずに、超音波にて1秒以下の短時間で溶着しています。自動車の内装部品やランプなどにも超音波溶着は多く利用されています。

このように、超音波溶着は様々な分野で使用され、産業になくてはならないものになっています。

業界別の利用例

成形品の伝達溶着、シートや不織布の直接溶着、カシメ、インサート、スポット、ピアス、ゲートカット、トリミングなど幅広い用途に利用が可能です。また、直交ロボットや多軸ロボットなど、自動化生産ラインへの組み込みに対しても柔軟に対応できます。

自動車

  • 内装:ドアトリム・ルーフ・エンブレム・サンバイザー・ルームランプなど
  • 外装・レンズ:リアレンズ・ターンランプ・バンパー・リフレクタなど
  • その他:機能性部品やフィルター、タイヤの切断など

医療

  • 衛生:マスク・ガウン
  • 機器:ダイアライザー・体温計

電機・電子

  • 冷蔵庫・掃除機・洗濯機・加湿器・メモリーカード・SDカード・バッテリーなど

衛生用品

  • おむつ・生理用ナプキン・歯ブラシなど

日用品

  • クリアファイル・インクカートリッジ・オフィスチェアなど

包装・容器

  • アルミラミネート・フィルム・スパウト・ブリスターパック・チューブなど

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